好きな女の子の為に。男が本気出す理由なんてそれで充分だろ?(ワガママハイスペック かおるこルート感想 中編)

7/8 木曜日

オー マイ マメシバ
雨が降りしきる放課後、傘を忘れて帰れない幸樹は生徒会室に向かっている途中で、困った様子のかおるこに出くわす。彼女の元には学園内に迷い込んだ一匹の子犬が居た。

7/9 金曜日

小さな制服どろぼう
久しぶりに生徒会メンバーが集まり思い思いのまま過ごしていた頃、岩隈先生が彼等に仕事を持ってくる。その内容は、学園の敷地内の何処かに居るらしい小さな子供を見つけて欲しいというものだった。

7/11 日曜日

図書室のヒトトキ
テスト勉強に集中しようと学園の図書室にやってきた幸樹は、偶然にもかおるこを見つける。同じテーブルに腰を落ち着けた2人だったが・・・。

7/12 月曜日

デスフラッガー桜木
幸樹は、アーシェが自分の教室のドアの前で待っているのを見つける。お決まりの死亡フラグを建てながら去っていた彼女を尻目に、幸樹はテストに挑む。

7/23 金曜日

夕立の告白
テスト明けの短縮授業が終わった後、幸樹とかおるこはショッピングモールでご褒美デートをする予定だった。しかし、幸樹の提案がきっかけでアーシェだけでなく生徒会メンバー全員で遊ぶ流れになるが、一方でかおるこの心中は・・・。

7/26 月曜日

愛の囁き
終業式でのスピーチの最中、かおるこは幸樹に何度も視線を送っていた。幸樹もその事を分かっていて、その度に自分達が付き合っているという事実を反芻していた。

7/30 金曜日

ジェラシーパニック
生徒会メンバーは部活動の予算配分を検討する為の体験入部活動を行っていた。幸樹、かおるこ、アーシェの3人はソフトボール部での練習試合に参加する。

8/10 火曜日

いざ禁断の聖地へ
バレー部の調査が終わった帰り道、幸樹とかおるこは通り雨に出くわす。その避難先で幸樹は、初めて彼女の部屋に入る。

恋人だからできるコト
雨が止んだ後も一緒にいて欲しいと言うかおるこの願いに答えようと、幸樹は初めて彼女を抱く。

いざ禁断の聖地へ (再)
事後、幸樹とかおるこはピロートークを楽しむ。

8/18 水曜日

幸樹くんは割と真面目
初めてかおること寝た日以降、幸樹はやる気とアイデアに満ち溢れながれも逆に締切ぎりぎり迄、仕事に没頭していた。そんな幸樹の状況を理解しつつも、かおるこは彼と過ごす時間を増やしたいという想いを募らせていて・・・。

この記事を書く前に思った事が1つあり、それは今回抜粋した話の流れの中で雨が降っている状況が、割と頻出しているというものである。只の偶然だろうが、最近、雨が多く降っているという天候の悪さも相まって、雨天に非常に敏感になっているのかもしれない。

幸樹とアーシェの現国テスト勝負が近づく傍ら、彼とかおるこが2人きりで過ごす時間もこれまでより多くなってきた。其処では、共通ルートではかおるこに対して遠慮や距離感の置き具合がまだ目立っていた幸樹も、少しずつ砕けた口調や冗談交じりな会話を彼女に対して積極的に行っていく。これまでのような漫画制作のバートナーや生徒会メンバーとしての接し方とも違う、1人の女の子に対するものに変化していくのである。

「オー マイ マメシバ」や「小さな制服どろぼう」での幸樹は、どちらかと言えば素の学生っぽさが出ている印象が強かったと思う。基本的に彼はかおるこ以外にはそれなりに砕けてはいるものの、どうしても彼女に対しては、あくまで先輩で会長で漫画のパートナーという関係を前提に接していた風に見える。だから、かおるこからすればそのような幸樹の対応は、どこかしら彼女に遠慮しているような心の距離も感じさせていたと思う。

だからこそ、「図書室のヒトトキ」でかおるこの言葉を聞いた幸樹は、彼女の期待に応えようとテスト勉強に本気で取り組んだのである。彼がテスト勉強に対して意欲的になったのは、本編を通してほぼこの時だけである。意中の女子に頑張って欲しい等言われて、頑張らない奴は居ない。そして、幸樹が寝ていると思っているからこそ、ぽろりと零れたかおるこの言葉は同時に、彼の中での彼女に対する想いを決定的にした。

「ジェラシーパニック」でのかおるこを嫉妬ぶりは、筆者のお気に入りの場面の1つとして数えられるほど面白かった。彼女が幸樹をぽかぽかする場面をSDで表現しているのは、チョイスとして非常に良かったと思う。こういうコミカルな話では、メインのCGよりもSDタイプの方がより魅力的に映えるのだと、改めて思わされる。

幸樹と本格的に付き合い始めてから、かおるこは意外と嫉妬深い面がある事が明らかになる。但しそれを表面上は出さないものの、彼女と深い付き合いがある者なら感じられる事であり、幸樹と2人っきりの時は思いっきりそれをぶつけるのである。そして、その出し方も可愛らしさがあっていじらしいのである。

これまでも関係が良好だった幸樹とかおるこは、恋仲となる事でその親密さをより変化させていく。優等生然としていた部分だけではなく1人の女の子としての一面を見せていくようになるかおるこのキャラクターが、ストーリーが進む毎に浮き彫りになっていくのである。そして、2人の関係がより確かなものであるかを試される出来事が、この後にやってこようとしていた。

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