プールだっ!水着だっ!学園祭だあっ!!!(ワガママハイスペック 共通ルート感想 その3)

今回でワガママハイスペック共通ルートの感想は最後であり、次回からはそれぞれの個別ルートの感想を書いていく。

5/19 水曜日

透け透けプール掃除 (選択肢入り)
岩隈先生からの頼みで、水泳部のプール掃除を手伝う事になった幸樹達。しかし、未尋が幸樹に水をかけてきた事がきっかけとなり、プール掃除から生徒会メンバー同士の水掛け合い合戦に変貌する。

5/22 土曜日

美食屋アーシェ (選択肢入り:2つ)
いつものように「洋食 宮瀬」で昼食を取ろうとした幸樹は、店の前でアーシェがうろうろしている事に気付く。

5/23 日曜日

楽園ースパリゾートー (選択肢入り:2つ)
プール掃除のお礼に手に入れたチケットで、幸樹達はスパリゾートに遊びに来た。普段と違い露出の多い彼女達に、幸樹は目のやり場に困ってしまう。

5/24 月曜日

どうするなにする文化祭
学園は文化祭の準備に向けて動き始めていた。生徒会では話し合いの末、喫茶店をやる事になった。

5/31 月曜日>文化祭まであと1週間

責任者はちゃんと選ぼうね (選択肢入り)
学園のあちこちでトラブル発生し、生徒会は対応に追われる。幸樹と未尋は学園祭の実行委員に話を聞こうとして現れたのは・・・。

あなたも❝みんな❞ (選択肢入り)
校門にはまだ大量のラム肉が残されていた。全ての肉を保管出来る為の場所を考える一同の元に朗報がやってくる。

6/3 木曜日>文化祭まであと3日
6/4 金曜日>文化祭まであと2日

頼れる仲間たち
実行委員の手伝いに駆り出され思ったよりも生徒会は、自分達の出し物に専念する時間を取れずにいた。万事休すと思われた時、兎亜が助っ人を用意したと言う。生徒会に入ってきたのは・・・。

すなわち食え。もっと食え。あくまで食・・・
喫茶店の目玉商品となる「特別なパンケーキ」を作るべく、鳴海家で未尋を中心に調理と試食が繰り返される。

6/5 土曜日>文化祭前日

二人だけの・・・・・・ (選択肢入り)
皆が帰っても尚1人残って作業を続けているかおるこを見つけた幸樹は、一緒に残り彼女を手伝う。日付が変わる頃に作業を終えた彼等は、真夜中の校舎で一足先に2人だけの学園祭を迎える。

6/6 日曜日>文化祭当日

桜翠学園文化祭スタート!(選択肢入り:2つ)
生徒会の喫茶店は予想よりも早い客足の伸びにより、開店直後から満席になっていた。雅人やサルに虎太郎達も店に訪れて、目玉商品のパンケーキの美味しさに舌鼓を打つ。暫くして、休憩に入る事が出来た幸樹が合流した相手は・・・。

前回の所信演説表明から3つの短編を挟み、そして学園祭開催迄の大きな長編が共通ルートの内容となっている。筆者としては特に中弛みもせず、ボリュームある面白い内容であったと思う。

「透け透けプール掃除」と「楽園ースパリゾートー」に関して言うなら、生徒会メンバーの体操服姿や水着姿を堪能出来る、共通ルートにおいてかなり目の保養度が高い回である。加えて、下着以上の姿を見せられない彼女達の代わりに、何故か虎太郎が透けた体操服から乳首を見せるという、身体を張った誰得展開がある。

ちなみに水着姿に関して言うなら、筆者は兎亜とかおるこが結構好みである。元々、兎亜は私服がゴスロリ系なので黒の水着も似合ってはいるのだが、4人の水着姿の中で彼女が1番お腹がエロいと思ったからである。かおるこの場合、白の水着こそ彼女のイメージ通りだが、重ねて着ているのが見える黒のインナーが、アンバランスなエロさを出している。元々のプロポーションが良いから、余計目立つ水着の組み合わせである。

スパリゾートは、前作のヤキモチストリームでも登場している。もしかしたら、前作の面々も我々の知らない所で遊んでいるのかもしれない。

文化祭のストーリーに関して言うなら、ある意味でサルは影の功労者と言える。ストーリーを作る上でやはり彼のように、常識外れな性格や言動を持っている登場人物が1人居るだけで、都合が良くなるのだろう。サルのアホさ加減やウザさは、担当の小浦良司による熱演も相まって印象に残りやすいサブキャラとなっている。

ちなみに筆者は後で気付いたのだが、「この素晴らしい世界に祝福を!」の主人公であるカズマを演じている福島潤と、サルを演じている小浦良司の声が非常に似ている事に気が付いた。つまり、この2人は同一人、おっと誰か来たようである。

本編ではさらっと流されているが、兎亜が滞っていた喫茶店企画を進める為に人を集めていたというのは、今迄の彼女の性格からすると考えられない行動であると思う。生徒会に入った頃は、面倒な事は幸樹に押し付けると言っていた彼女だったが、表には出さずとも彼女なりに考え、生徒会業務に取り組んでいるのが分かる瞬間である。

真夜中の学校を学園のマドンナの歩くというのは、男なら誰しも思い浮かべるロマンの1つであると思う。幸樹とかおるこが、学園祭の装飾で彩られた校内を歩く場面があるのだが、実は2人だけで話すのは幸樹が生徒会に入る直前の件、以来である。

かおるこは普段こそ、生徒会長らしく真面目で品のある振舞をしているが、時々幸樹だけに年頃の女の子らしい一面を見せる。特定の相手にだけ、素の自分を見せてくれる女の子というのも、男心をくすぐるものである。今迄もそういう部分を時々出していたかおるこだが、幸樹と夜の校舎を回っている時は、特にはしゃいでいたような様子である。

そんな彼女も幸樹と2人っきりの時だからこそ、彼を生徒会に誘った事を自分の「ワガママ」として、彼に謝った。アーシェの反対もあり、最初から幸樹が生徒会にすんなり入れなかった事を、彼女なりに思うところがあったのかもしれない。自分の一存で幸樹を生徒会に入れたのは、彼にとって負担だったのではないのかと。

しかし、幸樹はかおるこに述べたのは寧ろ感謝の言葉であり、2人の間に互いをすれ違うものは何も無かったのである。ずっと前から共に漫画を創り続け、それに生徒会活動が加わっただけであり、彼等の互いに対する尊敬や親愛の感情は、ずっと変わらずに在り続けていた。

お互いの気持ちを知った双方が握手をする場面は、「いもさらだとしかくん」そして「鳴海幸樹と鹿苑寺かおるこ」の関係が、改めて確立された瞬間である。幸樹とかおるこが実際に顔を合わせてからの、今迄の積み重ねが結実するのを描いたそれは、まさに共通ルートのクライマックスに相応しい場面と言える。

物語は学園祭の中盤から枝別れを始める事になる。誰を選びそれがどんな未来を迎える事になるのか。幸樹の学園と漫画の二重生活は、大きな転機を迎えようとしていた。

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