2004年7月1日に発売された本書「アカルイハダカ シノヤマキシン」について、今回は取り上げたいと思う。
カメラマンは最早説明するのもおこがましいくらいに有名な篠山紀信大先生である。本書には25名の女性のヌードが掲載されており、それでいて当時700円(消費税5%)という非常にリーズナブルな値段で売られていた。約90頁というボリュームと扱いやすいムック本という形式から考えてみても、なかなかお買い得な写真集だと言える。
とはいえ実際の内容に焦点を当てると、寧ろ定価の値段相応かなと思ってしまう部分も正直あった。何故なら、25名もモデルが居るので個々の好みに関わらずどうしても当たり外れが出てくる。正直、筆者にとって本当に当たりと言えるモデルは数人ぐらいである。では実際の中身に触れたいと思う。
冒頭から序盤にかけての数頁は、本誌のメインでありピークである。この辺りの写真の殆どが2003年の週刊ポスト(12月19・26号)に先行グラビアとしても載っている。4人の女性が登場しているが、その中でもakane(桜朱音)とshizuka(港しずか)が特に可愛い。4人一緒に登場している写真では、海辺で全員が靴下と靴だけ履いたほぼ全裸の状態で縄跳びしていたり、白い部屋の中でこれまた全裸でお互いの髪をリボンで結い合っているのを写したものが見どころがある。また、個人の写真ではakaneが野原で、両手にスクールバックと下着を持ってハダカで佇んでいる写真がエロかった。全身に広がる白い素肌と対照的に浮かぶ黒々としたヘアに、小ぶりながら柔らかそうで主張する乳首を兼ねた胸は、眼の保養に充分な効果がある。唯、雑誌には収録されていたshizukaのソロショットが、本誌になかったのが非常に残念である。
他にも裸で乗馬したり旅館内の温泉での写真や、ウエディングドレスを着飾ったモデルたちの写真など、題材としては飽きのない内容ではある。しかし、肝心のモデルが今一つなのであんまりそそられなかったのが、正直な感想である。
本書に写っているモデルは皆名前がローマ字表記で、ネットで調べるのに酷く苦労した。一応出身地や誕生日も載っていたが、如何せん情報を絞り込むには決定打にかけるのである。1981~85年生まれが集まっているので、殆どが引退していてもおかしくはないのかもしれない。一応この記事でモデルという言い回しを使ったものの、全員AV女優である。これだけインターネットが発達しても分からないことはあるし、案外忘れられるということは難しいことではないのかもしれない。だが、2000年代以降のAV女優になると、やはり一生ネットに情報が残るというのは避けられない可能性はあるだろう。多分、筆者のような人間が居る限り。