2019年2月28日18時頃、ふとTwitterを開いた筆者の目に飛び込んできたのは、以下のURLを含んだツイートたちである。
minoriの、事実上のエロゲ制作終了は、恐らくエロゲユーザーとエロゲ業界を騒がせるニュースであると思っている。エロゲの世辞に疎い筆者ですら、その名を知っているのだから、当然のことだろう。
筆者はminoriの訓練された信者ではないので、恐らく彼等と比べてその衝撃は多分、薄氷の如く薄いものになってしまうのだろう。だが、一定の知名度とファンを抱えているブランドが、このような終わりを迎えるということは、である。もう、我々が応援しているPCゲームブランドが、同じような宣言を何時してもおかしくないという状況に、完全に陥ってしまったという風に感じてしまうのである。
正直に言ってしまうと、既に制作サイドも「次の一手」を出し尽くしてしまっているのではないか、そんな事を考えてしまう自分が居る。コミケや電気街に、メロンブックスとコラボしたりしてグッズを売る商法も、もう新鮮味を感じない。そういう商品は、基本的に現地に行かないと買えないものが多く、地方のファンには易しくないと言える。事後通販があっても売れ残りが中心と言ったところであろう。だから、つまらない。
PS4やPSvitaなどでの移植商法も、長期的にはブランドの為になっているのか甚だ疑問である。結局、特典頼みで買うのも既にPC版を持っているユーザーばかりではないのだろうか。限りある予算でアニメ化しても、殆ど鳴かず飛ばずではないだろうか。
エロゲの悲しい所は何と言っても、買う側も作る側もある程度同じような諦観を、共有してしまっている事だろう。まるでこの産業は、さながらホスピスで自らの死を待つ末期の患者そのものである。そして、いざ「亡くなって」しまっても特に誰も悲しまないのだろう。寧ろ世界がまた1つ「キレイ」になったと、祝福されるだろうか。いや、既に認知すらもうされていないのかもしれない。
何事にも終わりがあるならば、エロゲが消えるも仕方のない事なのだろう。それなら、せめて筆者は見届けたいと思う。どんな理由であろうと、好きになってしまったからには、最後迄付き合おう。そして今は、minoriというメーカーと彼等の作った作品が、少しでも長く人々の記憶に残る事を、筆者は祈りたい。