嘗てジャンプSQ.で「ハッピィミリィ」、少年マガジンRで「ふみんなふみな」、更に2018年4月28日をもって休刊となっているARIAで「北斎先生!!」を連載した城戸みつるの最新作が、マガポケで連載されている(2019年1月26日時点)。最新作である「おやすみ睡魔と夜ふかしJK」は、第10夜迄「少年睡魔と今日も夜更かし」というタイトルで連載されていた。2019年1月9日に第1巻が発売された今、改めて読みながら感想を纏めたいと思う。
第1夜 睡魔のコディと白石菜月
初回なので24頁の尺で描かれている。暫くはコディと菜月の2人だけで物語が進む。
第2夜 少年睡魔は罪を犯す
菜月の嫉妬が炸裂している回。
第3夜 白石菜月、試される
菜月の、コディへのクリティカルが成功する回。また、菜月のコディに対する悶々が重症化しつつある。
第4夜 菜月、寝たふりをする
結果的に前回の返り討ちに遭ってしまったような形となった菜月。敢えて答えをはぐらかすコディが睡魔らしくて面白い。
第5夜 寝不足菜月と残業睡魔
生徒会メンバーの顔出し回でもある。この頃はまだ、比較的まともに見えた・・・・。
第6夜 睡魔くん、有給休暇をもらう
菜月の母親が登場で、若干シリアス気味に。それにしてもコディは偶にイケメンになるからたまげるなあ。
第7夜 睡魔の少女リルム登場
新レギュラー登場回。魔法少女ならぬ睡魔少女というジャンルが誕生する可能性あり!?
第8夜 暴走リルムちゃん
菜月とコディとリルムのトライアングル、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
おまけ
後日追記
本作と今迄の連載作品の違いを挙げるとするならば、やはりアダルトなネタ要素がかなり強くなった事である。コディが菜月に仕掛ける「魔睡術」は、何故か彼女を興奮させてしまう。しかも回を重ねる毎に、菜月がコディとの妄想が膨らませてしまっているから可笑しい。ただ、あくまで過剰にならぬように上手くマイルドにコメディとして落とし込んでいるのは、やはり城戸みつるの手腕と言えるだろう。このようなネタは、加減を間違えると逆に面白くなるから扱うにあたり、作者の技量が試されるものである。
もう一つ今作を読んで印象に残った事があるならば、それは城戸みつるをが描く女の子の可愛さが、年々レベルアップしている事である。「北斎先生!!」の頃などは、全体的に絵柄は荒くお世辞にも上手いとははっきり言えなかったくらいである。しかし、連載を重ねる毎に少しずつ画力も上がり、本作の主人公である白石菜月は今迄で一番可愛い出来となっている。 また、本作の主な時間帯が夜中なので、それぞれの回での彼女のパジャマ姿に注目してみるのも、面白いかもしれない。
今作もギャグとコメディを基本としているが、それだけではない。菜月が徹夜で勉強している理由として、家族からのプレッシャーが関係している。コディがやってきた事により、菜月とその家族の関係がどう変わっていくのかも注目すべきポイントである。 「ハッピィミリィ」では家族愛を、 「ふみんなふみな」で不眠症を患う程の激しい片思いを描いた、城戸みつるが今作でもどのように描いていくのか、筆者としても楽しみな部分である。
2019年2月4日時点で第15夜迄読めるので、 コミックス第1巻と併せて 「おやすみ睡魔と夜ふかしJK」を是非読んで貰いたい。