「エロゲがアニメ化する訳ないだろwwww。」
そう考えていたのは過去の筆者も例外ではなかった。しかし、そういうエロゲもない訳ではない。事実、アニメになったエロゲはいくつもあるし、今回取り上げるTVアニメーション「ワガママハイスペック」もその一つである。ちなみに今までどういうエロゲがアニメになっているのかを、簡単に時系列順に紹介している記事を見つけたのでここに紹介しておく。
筆者はBlu-rayの初回限定盤を買ったのだが、商品自体にはおおむね満足している。本編はきちんと収録されているし、おまけコーナーの「なんとなくわかる~」シリーズも見ることが出来る。リアルタイムで見ていた人にも満足できる仕様ではないのだろうか。特典の一つであるアニメ原画集に関しては、個人的には無くても差し支えはないと感じる。しかし、需要が全く無いものでもないとは思うのでそこは個人に依るだろう。筆者としては寧ろもう一つの特典であるオリジナルショートストーリーADVに重きを置いて楽しみにしていたのである。こちらに関する感想をまとめた記事は下のリンクから参照して貰いたい。
また、本編映像(ED及びおまけコーナーを除く)の動画ファイルをダウンロードして楽しめる特典には驚かされた。スマートフォンやタブレットに入れて、何時でも何処でも楽しめるのがこんなに便利だとは思わなかったのである。勿論、全12話合わせて1時間弱のボリュームであり、失礼ながら大手ではないからこそ出来るサービスなのかもしれない。しかし、いずれメジャーなアニメの特典として今回のようなダウンロードコンテンツをつけてくれる作品が増えることを筆者は願わずにはいられないのである。筆者はAmazonで予約したのだが通常予約の色紙しか貰うことが出来なかった。早期予約色紙の対象店舗にAmazonも入れて欲しかったのだが、真に残念である。
ここからはアニメ本編の内容についての感想である。実は筆者はアニメのキャストが発表された時に非常にがっかりしていたのを記憶している。原作のPCゲーム版の声優を使っていないことにショックを受けて視聴するのを辞めようかと思ったほどである。しかし、実際にアニメ本編を見て己の考えが間違っていたことを思い知らされた。後に分かったことだがどうやら、エロゲをアニメ化する際に違う名義を使うことはよくあることらしいのである。おそらくこのような勘違いは、新参のエロゲーマーにはありがちなことだと筆者は勝手に思っている。
主人公の鳴海幸樹は最終話以外では一切出てこない。最終話ですら登場が影のみの徹底ぶりである。その分メインヒロイン4人の面白おかしい掛け合いを楽しめるということである。本編の中で具体的な日時が出てこないので、原作の合間にあったかもしれない話なのか、それとも完全なパラレルなのかは各々の判断で決めるのが良いと考える。筆者は前者の方向で考えている。作画というかアニメとして描かれている彼女たちはやはり若干原作より見落とりすると指摘するのは、やはり筆者の「ワガママ」だろうか。それでも、原作の雰囲気はしっかり再現しており、5分アニメにふさわしい小気味良い面白さを味わえることだろう。
第1話「ギラギラサマーデイズ」
初回だからか可もなく不可もない回である。
第2話「ウキウキクッキング」
生徒会メンバーの嗜好があからさまに全開で可笑しかったオススメ回。
第3話「ギリギリドローイング」
兎亜がイモに弱いことを再認識されられる回である。
第4話「ドタバタハンティング」
ゴキブリの表現の仕方が新鮮だったホラー回。
第5話「ビクビクアフタースクール」
アーシェのリアクション芸が際立っていた模様。
第6話「ナゾナゾミステリアス」
おるこさんだってふざけたくなる時があるんですよ。
第7話「ムニャムニャスリーピング」
かおるこが脇に抱えている人形が何気に気になる。あとアーシェの方が余程催眠術にかかりやすそうである。
第8話「ハラハラメカニック」
追い詰められて泣くアーシェと「ヨクアルコトダヨー」と棒読む未尋が可愛い。そして、かおるこが珍しく無茶ぶりをしていた回。
第9話「ネコネコメランコリック」
あの部屋に態々猫を入れる兎亜は度胸があると思う。
第10話「アレコレスラップスティック」
例の如く、岩隈先生が頼んできたに違いない。
第11話「グルグルスイミング」
おあとがよろしいようで()。
第12話「ドキドキサプライズ」
原作でもあったらいいのにと思った回。
まだ持っていない読者には是非買うことをオススメする。