ななかまいの自伝的作品?「わたしのごほうび」読んでみた!!!

今回紹介するのは、「わたしのごほうび」という同人誌である。作者はななかまいという、ピュアガールやイノセントガールといったエロゲの原画を担当しているイラストレーターである。

約16頁で構成されている本書はフルカラーの短編漫画であり、考えようによっては非常に贅沢な仕様となっている。内容はシンプルで、27歳漫画家の小春日こはるが仕事終わりのご飯を存分に愉しむ、というものである。

作者自身は食べるという事に楽しみや享楽性を見出せる人間ではないが、小春日こはるが食事に対して、独自のこだわりや感性をもって楽しんでいるということが伝わった。食事のシーンで、美味しいと表す表情にも色々なものがあると思わせるほど、バラエティーに富んでいた。この辺は、女性の快楽を表現する表情に描き慣れている、エロゲ原画家としての技術が如実に活かされていると感心した。

本書のような作品を読んでいると、肩の力を抜いて読める漫画も悪いものではないと感じる。世の中で売れているとか、メッセージ性が強いとか、そういう大きい目的で創られたり非常に洗練された作品もいいのだが、ミニマムで気楽な作品を楽しめる余裕もやっぱり欲しいものである。

本書は訓練されたななかまい信者にとってのマストアイテムではあるのだろうけど、ななかまいに興味がある人でも読んで損はない筈である。尚、本書には続巻があるらしく、そちらも早く読みたいものである。

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