ラズベリーキューブ体験版やってみた!!!

「・・・・・、勿体無い出来だなあ。」

筆者が抱いた感想を一言で表すなら、これである。

改めて説明すると、2018年9月28日に発売されるまどそふとの最新作「ラズベリーキューブ」の体験版を筆者は先程プレイし終えた。正直に言うと筆者はラズベリーキューブに興味は無かったのだが、周りの人間が予約しているのと一応体験版ぐらいはやっておけば後学のためになるかなくらいの軽い気持ちでプレイした次第である。既に最初の一文を読んでいるならお気づきだろうが、今回の感想は割と厳しめである。勿論筆者はまどそふとの訓練された信者としての自負はそれなりにあるし、まどそふと自体嫌いではない。これからのエロゲ業界を担う若きブランドとして注目しているくらいである。だからこそ、自分の感想を嘘偽りなく正直に書くつもりである。この記事がこれからラズベリーキューブを遊ぼうか迷っている人達の一抹の判断材料になれば幸いである。

体験版のボリュームは筆者にとっては丁度良いくらいである。体感的には約5時間あれば大方終わらせられるだろうと思っている。筆者は前に「恋するココロと魔法のコトバ」の体験版をやった事があるが、相対的にはラズベリーキューブの体験版の方が短い分量だと感じる。あくまで体験版なので長いよりは寧ろ多少物足りないくらいが丁度良いかもしれない。尚、最低登場人物1人のルートをクリアするとHシーンが閲覧可能になるが、この記事では敢えて言及しない。

今作の原画は、はすねという絵師を起用しているのが前作の「ワガママハイスペック」との分かりやすい大きな違いである。今作ではすねを起用した事に関して、筆者としては特に異存は無い。また、はすねにとってまどそふとで原画を担当する事は、これからのキャリアにおいて重要なステップアップではないかと筆者は予想している。おもちそふとより数倍実績を積み重ねているまどそふとで仕事が出来れば、はすねの知名度をより高められる筈だからである。画力もぐんぐん上達していて更なる活躍が見込める絵師と言えるに違いない。ちなみにラズベリーキューブでは4人のヒロインがいるが、筆者の目に一番留まったのは狩野みなとである。

愈々肝心のストーリーとキャラクターに触れていこうと思う。まずは筆者のヒロイン4人に対する印象を纏めたいと思う。4人の中で概ね良いと感じたのは、海堂美琴と結月悠である。

海堂美琴を演じるのは北見六花である。「天色*アイルノーツ」のシャーリィ・ウォリックや「ハピメア」の鳥海有栖などの有名キャラクターを演じた有名なエロゲ声優なだけあり、演技はやはり安定していて安心して観る事が出来る。少なくとも筆者としては年上女性を演じる北見六花の演技は初体験だったが、年上女性も有りと思わせる充分なキャラの魅力を表現してくれている。海堂美琴は過去に生徒会長を、現在は1人でアパートを切り盛りするなど中々優秀なのだが、時々天然な所を発揮してしまうのが可愛い。また、自らが異性に対して隙がある自覚がないのか、その言動や行動が主人公の吾妻悟を混乱させてしまう。やはり何と言っても北見六花の声がたまらない。

続いて結月悠は体験版をプレイする迄はそこまで関心が無かったが、結果的にはプレイし終える頃にはだいぶ好印象を持つ事が出来た。店の中でエアガンをぶっ放すシーンは可笑しかったし、少しずつ吾妻悟に心を開いていく過程は可愛いらしさを感じた。作中では悪い噂が蔓延っているようだが、人付き合いが得意ではない所を除けばそこまで不良でもない気がしている。プレイし終わった後に思わす「悠ちゃんさん」と呼びたくなってしまう人が後を絶たないであろう(但し、結月悠にエアガンで撃ち殺される覚悟がある人だけ呼ぶべきである)。

残るは桜庭・ヴィクトリア・瑠璃と狩野みなとの2人なのだが、筆者の評価の差はこの両者が一番大きい。

瑠璃は正直に言うと筆者の琴線に全く触れなかった。一応この作品のセンターで人気投票1位(2018年9月2日現在)ではあるのだが、可愛らしさが分からなかったというか魅力を感じなかったのである。ただ、この原因は瑠璃というキャラ自体よりも彼女に絡むストーリーの魅せ方に問題があるのではないかと、筆者は感じている。実は瑠璃は体験版の中では、悟とまともに会話するのが本当に最後の部分だけなのである。それ迄は悟にしてみればよく分からない悪戯を彼女から受ける描写が殆どを占めていて、他のヒロインよりも瑠璃の魅力がイマイチこちらに伝わりずらかったのである。この調子では、実際の製品版で瑠璃の魅力が本当に描写されるのか、甚だ疑問である。

一方、狩野みなとは4人の中で1番健闘していると筆者は断言したい。仮にラズベリーキューブがロープラでメインヒロインが狩野みなとなら、筆者は迷わず買っていただろう。今作に出演している声優は全員プロの名に恥じないレベルではあるが、それとは別に狩野みなとを演じる蒼乃むすびの演技が、かなり「ハマっている」と筆者は感じた。狩野みなとはまさに農業馬鹿という称号に相応しいくらいに農業一直線であり、明るく言動がアホっぽい女の子である。だが、「そこが良い!!!めちゃめちゃ可愛い!!!」と筆者に思わせてしまう程に、蒼乃むすびの演技が彼女の良さを極限まで引き出しているのである。吾妻悟が結果的に何度も園芸部の庭に来てしまい、入部してしまうのも仕方のない事なのである。

これはエロゲに限った話ではないと思うが小説や漫画を含め、その面白さを決定づける要素の1つは登場人物同士のやり取り、つまり「会話」である。作品の内容にも依るが、大抵の物語には人間が登場するのは言うまでもない、それも複数である。そして物語の中で登場人物同士が行うやり取りが物語そのものを盛り上げる事だって珍しい事ではない。特にエロゲに関して言うなら、声優を起用する以上どうしても無暗に登場人物を増やす訳にはいかない。そして、主人公が物語の中で一番関わることになるのはメインヒロイン達である。主人公とメインヒロインのやり取りの次に、物語を盛り上げる機会がある部分はヒロイン同士のやり取りである。何故なら其処には声優と声優の声の掛け合いが必ず介在するからである。

前作の「ワガママハイスペック」が面白かったのは、やはり登場人物同士のやり取りが面白かったからだと、筆者は考えている。というより面白いエロゲは皆登場人物同士のやり取りが面白いし、読んでいて飽きないものである。特別奇抜な設定をつけなくても、キャラの魅力を充分に引き出せる声優とシナリオを揃えるだけで、そのエロゲの質もかなり変わるのである。そして、今迄まどそふとがリリースしてきたエロゲはその部分のクオリティが一定以上出せていた。そのメリットが今作で失われてしまっているのは大きな痛手だと、筆者は考えてしまうのである。

更に付け加えると、今作のサブキャラはワガママハイスペックのように物語の奥行きを広げるような使われ方をしていない。全体的に登場人物を無駄遣いしていて、物語の進行に対して効果的に動かせていないように見えてしまっている。これは細かい事かもしれないが、発売1か月前を切っているのに(2018年9月3日現在)サブキャラのプロフィールが公開されていない有り様である。だから筆者は現時点でラズベリーキューブを購入する気はない。個々の素材は悪くないのに全体の出来た酷いものになってしまっている、それが筆者のラズベリーキューブに対する見解である。とは言え、これからの販促や発売日以降の感想や盛り上がりの様子は一応チェックするつもりである。強いて言うならもしラズベリーキューブを買う人の中で、桜庭・ヴィクトリア・瑠璃を目当てに買う人は、ストーリー面で少し覚悟しておいた方がいいかもしれない。

あっ、大将は可愛かったです()。

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