兄妹であり恋人、その間で揺れる誠とこころ。(アマツツミ こころルート感想 その4)

 今回はこころルートの14~17について記述する。次回でこころルートの感想を終了する予定である。

こころ 14
 登校中に欠伸をするこころと愛、2人は誠が自分の部屋に帰った後も漫画を読んでいたようである。愛はその代わりに、やるべき数学の宿題を平気で忘れていたようである。そんな愛にそれとなく、言霊で教師に誤魔化しておくよう忠言する誠。教師すら言霊で何とかなるのだから羨ましい学園生活である。一方、こころは何故か先ほどからそわそわしている事に、誠は気付く。愛はその理由に既に気付いていており、どうやらこころは誠と手を繋ぎたいらしい。昨夜の愛の言葉のせいか、なかなか誠の手を握る事が出来ないこころ。そんなこころを尻目に、愛は平気で誠の腕に抱きつく(しかもその豊満な胸を、誠の腕に押し付けながら)。こころも愛に負けじと誠の手を繋ごうとするが、その度に愛の半ば意地悪な牽制的な一言が邪魔をするのである。この場面はSDイベントなので、若干コミカルな感じに仕上がっていて、愛が必要以上に意地悪にならないように描かれている。しかも段々調子に乗ってただこころを愛でるようになっている愛に、ツッコミを入れる誠。もはやだだのからかいと化している。遂に泣き出しそうになるこころ(その様子も苦可愛らしい)を見かねた誠は、助け舟を出しこころと手を繋ぐ。愛も少々やりすぎたのを自覚したのか、こころに合わせて誠の手を繋ぐ。こころの「流石、お姉ちゃん」との言葉に照れる愛。なんとほっこりする場面だろう。兄妹3人仲良く学園迄登校することに。・・・・筆者はけっ決してうらやまけしからんとか思っていません。
 昼休みになり、誠達は中庭でお昼ご飯を食べることに。画面に5人分の立ち絵はきつかったのか、こころ以外は吹き出しの中にいて結構カオスな状態である。誠とこころと愛が、あずきさんの手作り弁当なのを羨ましがる響子にあーんをしてしまう世間知らずの誠である。この状況を面白がるほたるに、あからさまに驚く妹達、複雑な表情の光一。まさに青春の1頁である。自分もあーんされたいこころは、強引な理屈で自らを納得させて誠にねだる。誠は可愛い妹のリクエストに応え、こころにあーんする。幸せな表情を浮かべるこころ。それを見た愛そしてほたるも追従するという、何とも奇妙で楽しいお昼休みを過ごす誠達であった。
 夜、宿題を丁度終えた誠の元にこころがやってくる。理由は自分の宿題を見てほしいという、一見平凡な理由に聞こえるがよくよく考えるとこれはおかしいのである。何故なら義務教育さえまともに受けていない誠に、こころが学力で劣る訳がないのだから。やっぱりこころの宿題が分からなった誠に、こころは愛への心配を口にする。夕飯が終わった直後、愛は1人先に部屋で休みにいったからである。愛がまだ今の生活に慣れていないせいだろうと考え、大丈夫だろうとこころを安心させる誠。それにしても、何となく居心地の悪さを感じる誠、それはこころも同様だったらしく自分の部屋に戻りかけるが、誠はこころを引き留めてもう少し一緒にいたいと言う。こころには、愛の「兄妹の恋愛は良くない」という言葉がいまだに引っ掛かっているらしく、踏ん切りがつかない様子。そんなこころを元気づけるように、今は2人っきりだから大丈夫だと言い久しぶりに寄り添いあう誠とこころ。実はこころも誠と2人っきりになりたくて口実を作って誠の部屋に来たのかもしれないが、自分から言い出すことが難しかったのかもしれない。ベッドの上でこころの身体を抱き寄せ、彼女の匂いを楽しむ誠。直接的な交わりとは違う、間接的でゆっくりとしたコミュニケーションを楽しむ2人。こころも表向きには嫌がるものの愛する兄に身体を優しく触られることが嬉しいのか、誠のされるがままになっている。誠は収まりがつかなくなってきたのか、その手をこころの下半身に手を伸ばしかけた時になんと、愛が部屋に入ってきたのである。なんという気まずい状況なのだろう。誠に肩を揉んで貰っていいたと言い訳するこころだが、動揺しているお陰で余計な事まで言ってしまい、愛を益々怪しませる結果となる。こころは根本的に嘘を付けない人間なのである(そこも可愛い)。愛に部屋に来た理由は、読んでいた漫画の続巻が何処にあるのかをこころに尋ねたかったようであり、こころは強引に愛の背中を押して誠の部屋を出ていく。自分の部屋に1人取り残された誠は、お預けを喰らった形になってしまい悶々とした気分になってしまう。決して筆者は、「へへへ、誠ざまあwww」とは夢にも思っていない。誠は自分と同じく兄妹の恋愛について悩んでいるこころに、自分の欲望に任せて迫るのを申し訳なく感じてもいた。いつこころにかけた言霊を解除するのか、誠はその決断が自分にかかっている事を改めて認識した・・・。

こころ 15
 今日と明日の二日間、あずきさんは検査入院をする事になっていた。誠の言霊によりあずきさんが回復したとは言え、病院からすると原因不明の現象であり一応の経過観察の為である。あずきさんの入院にまたもや不安がるこころを宥める誠と愛。まるで最初から兄妹のような馴染みようである。病院に向かうあずきさんを見送った後、誠達も学園へと向かう。
 放課後、昼休みに早退した愛のことを聞き心配になるこころに急かされ誠は急いで家に帰ることに。愛はこころの部屋にいたが案外元気そうな様子である。しかし、こころは愛を見つけるとすぐさま彼女に抱きついた。こころの行動に驚いてしまう愛。こころには身体の弱かったあすきさんと今の愛が重なるように見えていたのかもしれない。そんな真剣な様子のこころに流石の愛も素直に従う。そして、こころは愛の傍らにあった読みかけのコミックスも没収してしまう。愛は色気より漫画っ気なのだろうか。愛は誠にこころを説得させようとするが、こころは動じないようである。愛は潔く諦めベッドに入った。
 その後、誠とこころはあずきさんの見舞いに行くことに。帰り道、今日は疲れたと漏らすこころ。家族を心配するあまり、自身まで弱りそうなくらい優しいこころである。今、こころと2人でいる公園に誰もいないことに気付き、再びこころを欲しくなってしまう誠。だが、昨日の件もあり誠はこころのおでこに軽くキスして我慢しようとする。誰かに見られたら恥ずかしいと言うこころに、誠は思わず「人目につかないところなら、恥ずかしくない」と言霊を使ってしまう。先程よりも深いキスをこころにする誠だが、夕飯の時間が迫っていることもあり名残惜しそうにこころと帰る事に。その名残惜しさが予想だにしない形で解消されるとは、誠もその時は微塵も思っていなかった。
 なんと、湯船に浸かる誠の元に何故かこころが堂々と入ってきたので
ある。原因を考えていた誠は、公園でこころにかけてしまった言霊のせいだと気付く。戸惑う誠を他所に「洗いっこ」を始めるこころ。今度は意図せずこころと身体を重ねてしまう誠なのであった。


こころ 16
 翌日、休日という事もあり誠は店を営業する事を決める。誠が料理をして、こころが接客を担当する。そして愛は・・・・・店の片隅で漫画を読む担当?である。愛は体調こそ回復したらしいものの、こころに休んでいるよう念押しされたのである。しかし愛の必死な説得により、今読んでいる分が終わったら休むという条件付きではあるが、漫画を読む事を許されたのである。筆者には愛の方が誠よりも、余程外の世界を楽しんでいるように見えてしまう。やがて、団体客が訪れたことで店が忙しくなり愛は2階の方へ、誠とこころもそちらの対応で精一杯になった。
 店の慌ただしさもひと段落し休憩となった時、こころが誠におもてなしをすると言い始める。思わずぞっとする誠。いくら誠でもこころのまず・・・・ではなく独創的な料理は食べたくないようである。しかし、逃げることも出来ずこころからメニュー表を渡された誠は、一番下に「こころ」と書いてあるのを見つける。こころに強引に決められた形ではあるものの、先に頼んだコーラを飲みながら誠は「こころ」を待つ。やがて戻ってきたこころは、なんと折り紙の制服に身を包み誠の前で大胆にも足を開いているではないか。こころの「おもてなし」に目を離せない誠。言うまでもなく筆者もその1人である。誠はまたしても、こころとの逢瀬に身を任せてしまうのであった・・・・。
 あずきさんが病院から帰ってきて、家族揃っての団欒は誠にとってとても居心地の良いものである。しかし、それは言霊による仮初めのものだという事もまた誠にとっては痛いくらいの事実だった。そして、今度は言霊を解除してこころと自由に恋愛を楽しみたいという気持ちも日に日に強くなっていく。それを悩んでいることが顔に出てしまっていたのか、こころに心配される誠。偽りの関係をいつまで続けるか、誠にはどうしてもその踏ん切りをつけるのが難しかったのである。

こころ 17
 今日も今日とて、こころと愛と手を繋いで登校する誠。その様子は光一の耳にも伝わっていて、「本気になるなよ」とやんわりと誠は釘を刺される。その話に愛も乗っかり、久しぶりに誠を名で呼び結論を出させようとする。あくまで誠は里に帰ろうという考えはなかった。誠にはもうこころが居ない世界は嫌だったからである。
 それは夕食後に起きた出来事だった。あずきさんと愛がそれぞれ居間からいなくなり、誠とこころは何時ものように恋人としての一時を楽しむ筈だった。誠がこころにキスしようとした時、愛が戻ってきてしまったのである。愛はこころに怒っていた。「兄弟は恋仲にはなれない」、愛の言霊がこころに容赦なく叩きつけられる。誠だけでなくこころも分かっていて、それでも悩み続けている事が言霊で否定されるショックは、こころに大粒の涙を流させる程に大きく痛ましいものだった。誠は強く愛の名を叫ぶ。愛もこころを相手にやり過ぎたのを自覚したのか、先程の言霊を解除した。意識が途切れたのか倒れかけるこころを誠が支える。愛はこころに嫉妬していたのかもしれない。自分よりこころに思いを寄せる誠を見ていられなかったのだろう。そう言う意味では、愛もまた1人の少女なのであった。その姿は誠にとって初めて知る愛の一面でもあったのである。
 暫くして目が覚めたこころだが、直前の記憶が無くなっているのか自分が何故泣いているのかが不思議なようだった。店から戻ってきたあずきさんも戻る前と一変した雰囲気にきょとんとしている。愛が上手く説明して誤魔化すことが出来たが、あずきさんは自分がこころに心配をかけさせたせいだと、申し訳なさそうに言う。愛もあすきさんの話にならいこころに謝る。結局、週末に誠がこころをリフレッシュさせるために遊びに行くという運びとなったようである。

 誠とこころの兄妹関係は、2人の恋愛を盛り上げるものでありながら、同時に2人の恋愛を阻むものにもなっていく。こころ 13~17では、その模様が詳しく描写されているようである。愛の登場によって、誠はこころとの関係に何らかの区切りをつけなければならないようになる。こころルートも終わりが近づいる中で、誠はどんな決断をするのだろうか。
 いつもなら21時に記事を投稿するつもりが今回は出来なかった。感想を書くのはやはり簡単なことではない、それでも今は辞めようとは思わないし楽しくもある。もう少し早めに書くことを念頭に置いて、こころルートのその結末までを纏める所存である。

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